2024.11.12
過酷な環境でこそ役に立つ!プリント基板を保護するポッティング
みなさんは建設現場や工事現場での泥水や粉塵が多い過酷な環境を見たことがありますか?
日本だけではなく、赤道直下の砂漠や、極寒の地の現場はさらに過酷な環境です。
今回はそんな過酷な環境でこそ、役に立つポッティングについて紹介します。
ポッティングとは
ポッティングの材料は、
ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂の主に3種類
あり、これらを部品や機器の入ったケースに充填、硬化させてコーティングすることをポッティングといいます。
当社ではウレタン樹脂をポッティングの材料としています。ウレタン樹脂はスポーツ用品など私たちの身の回りに多く使用されている材料です。当社で取り扱いのある製品は過酷な環境で使用することが多く、その製品の中のプリント基板などを水の侵入や粉塵、振動から守る目的としてウレタン樹脂ポッティングが活躍する場面が多いです。
当社のポッティング設備紹介
当社では、ディスペンサーを保有しており、安定して製品を生産することが可能です。このディスペンサーは超高精度の「2液自動計量混合吐出機」であり、細かく注入量をコントロールすることが可能で、お客様の製品仕様に合わせて対応できます。
品質を確保するため、2つのことを行っています。
1つ目は、
①配合比率の確認及び記録
毎日の注入作業前に「配合比率」の確認及び記録を行い、品質を管理しています。
2つ目は、
②脱泡作業
材料をタンクに投入後、真空にして気泡を抜き、製品に混入しないようにしています。
さらに、この機械は注入口が2か所の「2ヘッド仕様」であり、生産量の変動やトラブルにも対応できるようになっています。
ポッティング設備を使用した製品の紹介
ソーラーチャージャー
ソーラーチャージャーは、車や建設機械、特殊車両に繋げてソーラーパネルで補充電を行い、バッテリー上がりを防ぐ製品です。
ソーラーチャージャーの裏面についているコントローラーのプリント基板は、ウレタン樹脂ポッティングを行っています。
ポッティング前のコントローラーがこちらです。
そして、ポッティング後の写真がこちらです。
プリント基板単体では湿気や粉塵等にさらされると誤動作や故障の原因となり、外部環境からの影響が少ない場所しか使用できません。プリント基板を保護するカバーを設けたりすることで多少は外部環境からの影響を減らすことはできるかもしれませんが、カバーの隙間から侵入する湿気や粉塵等からプリント基板を保護することは難しいです。
しかし、ウレタン樹脂ポッティングすることで、全体を保護することができ、プリント基板を外部環境から守ることが出来ます。そのため、建設現場等の過酷な環境でも使用できます。
ソーラーチャージャーは
『あまり動かさない建機のバッテリー上がり対策』
として、 建設機械メーカー様や建機販売ディーラー様、建機レンタルメーカー様に導入して頂いています。
バッテリー上がりでお困りでしたら、“ソーラーチャージャーの導入”を検討してはいかがでしょうか。
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最後に
当社では自社設計したポッティング用樹脂ケースを所有しているため、ケース型費を抑えられる場合があります。ポッティングに関してお困りの際はプリント基板サイズと併せてお問い合わせください。
また、プリント基板のウレタン樹脂ポッティング以外にも、電装品の部品選定、設計、試作、試験、量産先行、量産まで一貫して請け負うことが出来ます。
ご質問やご要望がありましたらお気軽に 東亜電機工業 へお問合せ下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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この記事はP&D事業部が執筆しました。