2024.02.19
精度の高い「図面展開」がワイヤーハーネスのQCD確保につながります
こんにちは。私はP&D事業部営業課入社二年目のFです。
今回は、P&D事業部のワイヤリングハーネス生産に欠かせない「図面展開」業務について紹介します。
東亜電機工業では、様々な形のワイヤリングハーネスを製作しています。
皆さんは、ワイヤリングハーネスとはどのようなものか知っていますか?
ワイヤリングハーネスとは?
ワイヤリングハーネスとは、様々な機械の中で機器と機器をつなぐ電線の束の事です。
人間で例えると「神経」と同じ役割の所です。
図面展開作業とは?
まず、ワイヤリングハーネスを製作するにあたってお客様から図面を頂きます。
頂いた図面から、弊社での生産が可能な形の専用資料を作成することが「図面展開」と呼ばれる作業です。この資料をもとに、お客様への見積書が作成されたり、生産ラインへの指示が行われたりします。そのため弊社のなかでも重要な作業のひとつに位置付けられます。
私たちが普段作っているワイヤリングハーネスは、大きさ、形、重さなどいろいろな種類のものを製作しています。
お客様から頂く図面は、毎回違うのでそのたびに『図面展開』をする必要があります。
図面展開作業では主に、寸法を決めて記載したり、その図面で使われている部品を弊社専用の品番に書き換えたりする作業をします。
一つのハーネスを作るのに多いもので約1400本もの電線を使います。電線は長さや太さ、色などすべて違うので一つ一つ丁寧に仕様を決めていきます。
その後、端子やコネクターなどの洗い出し、電線をまとめるためのテープやコルゲートなど 処理方法を決めていきます。
そして展開された図面をもとに、原価の計算が行われ、お客様への見積もりが作成されます。受注に至った場合は、生産部門に展開された図面を渡し、その図面通りに生産が行われます。
お客様によってはハーネスの形や電線の種類や色、コルゲートの太さなど異なることはもちろん、寸法の図り方や図面の書き方まで異なります。
そのため、間違って製作しないように東亜電機工業独自の統一された図面を作り上げています。
QCD(品質、コスト、納期)を確保する図面展開
図面展開をおこなう部門では、電線、部品、お客様の仕様など、さまざまな情報共有が日々おこなわれ、さらに弊社が独自に蓄積してきたノウハウとあわせて上記のような精度の高い作業を実施しています。この精度の高い作業が、お客様に適正な見積りを提示させていただくことにつながり、生産部門での効率的で、信頼性の高い生産活動にもつながります。つまりQCD(品質、コスト、納期)すべてに欠かせないのが図面展開なのです。
私が図面展開するにあたって一番難しいなと感じた所は、ハーネスの注記を全て読み取るところだと思います。生産部門の作業者にわかりやすく文章で伝えることは、私には絶対にできません。
いかにわかりやすい表現方法を考えながら、電線の寸法や使用する部品を洗い出す作業をする図面展開は、とても精神力と集中力のいる仕事なのです!
今回はワイヤーハーネスを作るうえで一番最初の作業である図面展開をご紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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この記事はP&D事業部が執筆しました。