高速道路の安全も守ります。電源設備の点検は東亜電機工業へ!

安⼼な電源設備をあなたのもとへ

電源装置の施工・保守チームでは、インフラ設備等の要とも言える
直流電源装置や無停電電源装置(UPS)の工事や定期点検を行っております。

今回は高速道路の安全走行において、
非常に重要な『トンネル照明設備』に用いられる
電源設備の点検風景を、ご紹介します。

日本国内の高速道路誕生から、今年で60年を迎えるそうです。

長い歴史の中で当然ながら施設の老朽化も進み、
現在『高速道路リニューアルプロジェクト(大規模更新・修繕事業)』として、
安全走行を守るために各所で色々な工事や点検等が行われております。

弊社でも電源設備の保守点検の他、
蓄電池の更新工事や電源装置一式の更新工事も担っております。

トンネル照明について

皆さん、トンネル照明の色のイメージと言えば何色ですか?

昭和40年代生まれの私は、ナトリウムランプのオレンジ色のイメージで、
子供の頃ドライブ中に白色のトンネル照明があると、
凄く珍しく感じた想い出があります。

オレンジ色の照明だと、排気ガス濛々のトンネル内でも
視認性が良いということも、ナトリウムランプが使われていた理由だった様です。

でもオレンジ色の照明、少なくなりましたよね。
段々LEDランプの白色に置き換わっており、新しいトンネルは、ほぼLEDランプです。

ナトリウムランプも効率が良いのですが、LEDランプは更に高効率で長寿命であり、
また排気ガス規制も進み、煙濛々ということも無くなったので、
オレンジ色でなくても良くなりました。

白色の照明の方が自然に見えますしね。
実際、ナトリウムランプに照らされると、赤色が何色か全く分かりませんでした…。

実際、長年トンネル照明用の電源設備の点検をしていると、
ランプがLEDに置き換えられたことによって、負荷の電流がかなり減ったのが感じられます。

因みに低圧ナトリウムランプは2019年に全世界で、
高圧ナトリウムランプもほぼ生産が終了しております。

そうそう、私は照明の専門家ではないので、ランプの話はこの辺で…。

トンネル照明用電源設備について

冒頭の写真の装置、これはGSユアサの直流電源装置『トラスター』
交流無停電電源装置『レクスター』を組み合わせた、
トンネル照明の制御や停電時の照明点灯、
その他の直流・交流負荷機器のバックアップを兼ね備えた電源装置です。

もし、トンネル通行中に突然の停電が発生し、
電源設備が正常に作動せずに目の前が真っ暗になってしまったら…
大事故の恐れもあり、大変危険な状態になりますよね。

よって電源装置の点検も非常に重要であり、
現状確認、内外部清掃、部品等の外観確認、模擬停電による
負荷給電切換試験や警報試験と、多岐にわたります。

また、トンネル照明は何時も同じ明るさで点灯しているだけではなく、
晴天・曇天・夜間等々、細かく明るさを変えて、
快適な運転環境を支えているのです。

晴天時はトンネル出入り口を明るく、夜間時は適度な明るさに調整し、
ドライバーの安全性と快適性を向上させています。

停電時に照明を点灯させるバックアップだけでなく、
これらの制御機器のバックアップも重要です。

道路を走行時、普段何気なくトンネルを通過していることが多いと思いますが、
この様な細やかな運転環境への配慮によって、安全運転が支えられているのです。

以前にもご紹介させていただきましたが
現在新しく納入させていただいているトンネル照明用電源装置は、
違うタイプ(パラレルプロセッシング方式)のものが主流です。

もちろん、もっと昔の装置も含め新・旧問わずに保守点検はお任せください。

さあ、KYミーティング実施の上、点検開始です。 ご安全に!

大まかな点検内容につきましては、
以前紹介させていただいた無停電電源装置のものと、基本的には変わりません。

しかしながら本設備は少し特殊な電源装置、
何時も図面は常に確認しておりますが、
より一層、図面とにらめっこしながらの作業となります。

何時も同様、お客様の大切な機器に配慮した点検を!

 お客様に承認していただいた点検手順書を基に、作業開始となります。

先ずは、充電器停止時の負荷バックアップを考慮し、
蓄電池の電圧・内部抵抗を測定して、蓄電池の健全性を確認します。

現状の電圧・電流等を確認し、充電器を停止の上、機器の内部点検を開始します。

この交流無停電電源装置は、一般的な常時インバータ給電方式ではなく、
常時商用給電方式(インバータ休止待機方式)であるため、
以前紹介した点検で行ったメンテナンスバイパス給電への切換操作はありません。

電源装置の停止措置を実施後、機器のパネル等を全て取り外し、内部点検の実施です。

何時もの様に清掃は天井部から念入りに行いますが、
排気ガス規制の事もあり、昔よりずいぶん掃除が楽になりました。

以前は顔まで煤だらけになることも…。

継電器試験や、

絶縁抵抗測定を実施し、機器を運転、各出力波形確認となります。

給電切換試験は特に慎重に!

機器の運転状態の健全性が確認されたら、いよいよ給電切換試験です。

停電時に250msec(0.25秒)以下という切換時間で、
正常に蓄電池放電によるインバータ給電へ切り換わるかという試験です。

交流460Vという高い電圧が印加されている所へ、
安全に考慮しながら、慎重に測定器を接続して試験を行います。

試験の結果、約120msec(0.12秒)で正常にインバータ給電へ切り換わっていました。
これで停電が発生しても、正常にトンネル照明が点灯することが確認されました。

万が一故障が発生した場合の、警報試験の結果も問題なく、
装置の健全性が確認されました。

後は作業前にチェックした元の状態に確実に復旧し、
忘れ物が無いように使用工具類のチェックリストで員数を確認後、作業終了となりました。

また次回の点検まで問題が無い事を祈って、電気室を後にします。

電気室を出たら晴天で、敦賀湾が一望出来ました。
此処は全国に約200箇所ある『恋人の聖地』の一つなのです。

タイミングが合えば、敦賀半島の向こうに沈む夕日がとても綺麗ですよ。
通りがかった際は、是非ご覧になってください。

弊社ではこの様な特殊な用途の装置も、幅広い経験とノウハウを活かして、
お客様の大切な機器をベストな状態でご使用いただける様、
お手伝いをさせていただいております。

各種電源装置に関する施工・保守に関しましては、
『安全・安心な品質』の、東亜電機工業へご相談ください。

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この記事はTECS事業部が執筆しました。

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