2024.07.31
鉛蓄電池用触媒栓の種類と選定について
当社では日頃より直流電源装置や蓄電池の販売や施工・保守などを行っております。
今回はベント式鉛蓄電池を販売させていただく際に、触媒栓をセットでご納入いただく機会が多いのですが、触媒栓にも種類がありますのでご紹介いたします。
触媒栓とは以前にも紹介いたしましたが、電気分解による電解液減少を緩やかにして、精製水の補水頻度を少なくするベント式鉛蓄電池の部品のひとつです。
*触媒栓適用表(ベント式鉛蓄電池総合カタログGYPS-B006Vより引用)
ベント式鉛蓄電池用の触媒栓としては上記の適用表の通り4種類ございます。
その中でも触媒栓型式の「6D」と「M22」は同じネジ径のため、どちらでも取付が可能です。
標準でM22の取付となる蓄電池でも現場の状況によっては蓄電池上部の保守スペースが狭く、M22を取り付けられずに6Dを取り付けるという対応が可能となります。
*M22触媒栓と6D触媒栓の高さ比較(HS-80-6Eの場合)
ただし、6D触媒栓を取り付ける場合には耐過電流構造ではございませんので注意が必要となります。
耐過電流構造とは、蓄電池を充電する整流器・充電器の故障などにより大電流で過充電された場合に発熱を抑制する機構のことです。
耐過電流構造形触媒栓は蓄電池内で発生した酸素ガスと水素ガスが触媒と接触することによって水蒸気を発生し、触媒栓内器で冷却され水滴となって電解液中に還流されるという一連の流れで電解液の減少を緩やかにしているのですが、大電流で過充電を受けた場合は、水蒸気量が限界を超えると残りのガスは外部へ放出されます。こうなると還流効率が悪くなりますので均等充電電圧を規定値以上に上げたりしないように注意が必要です。
その他、触媒栓についての現場環境による使用方法や交換時期についてなど、㈱GSユアサ代理店である当社専門スタッフにてご対応させていただきます。
触媒栓のみならず、当社では保守メンテナンスを行っておりますので現地で実際に電源装置や蓄電池を見て状態を確認させていただくことも可能です。
ご不明点等ございましたらお気軽にお問い合わせください。
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この記事はTECS事業部が執筆しました。