2024.07.17
非常用発電機のクーラント液における防錆効果の重要性とその維持方法
非常用発電機は、災害時や停電時において
施設の機能を維持するために重要な役割を果たします。
これらの発電機が常に最適な状態で動作するためには、
適切なメンテナンスが欠かせません。
その中でもクーラント液の管理は、
発電機の寿命と性能に直結する重要な要素です。
本記事では、非常用発電機のクーラント液における防錆効果の重要性とその維持方法について解説します。
クーラント液が定期交換されていないと、防錆効果がきれて内部から錆が発生します。
クーラント液の役割
クーラント液は、発電機のエンジンを適切な温度に保つための冷却水として機能します。
エンジンが過熱すると故障の原因となり、
最悪の場合、発電機全体の稼働停止を引き起こす可能性があります。
クーラント液には冷却効果だけでなく、防錆効果も求められます。
エンジン内部は金属部品が多く使用されており、
これらが錆びると性能低下や故障のリスクが高まるためです。
防錆効果の持続期間
クーラント液の防錆効果の持続期間は、
使用するクーラントの種類や発電機の使用環境に依存します。
以下に一般的なクーラントの種類とその防錆効果の持続期間を示します。
- 従来型のエチレングリコールベースのクーラント
防錆効果は約2年から3年 - ロングライフクーラント(LLC)
防錆効果は約4年から5年 - スーパー・ロングライフクーラント(SLLC)
防錆効果は約8年から10年
防錆効果の確認方法
クーラント液の防錆効果を確認するためには、
専用のテストキットを使用することが推奨されます。
テストキットを使用することで、
防錆成分の濃度や効果を定量的に評価することができます。
まとめ
非常用発電機のクーラント液における防錆効果の維持は、
発電機の性能と寿命を保つために非常に重要です。
定期的な点検と交換、適切なクーラント液の選定を通じて、
防錆効果を最大限に発揮させることが求められます。
東亜電機工業では、令和6年能登半島地震で約300人が身を寄せた避難所で、
地震の発生前にクーラント液交換を含むメンテナンスを行った結果、
無事に非常用発電機が運転し電気を長時間供給することができました。
弊社は発電機の取扱説明書やメーカーの推奨に従い、適切なメンテナンスを行います。
これにより非常時における信頼性の高い非常用発電機運用を実現することができます。
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この記事はTECS事業部が執筆しました。