2024.05.01
電源機器は、設置地域によって周波数が異なります!ご注意ください!
今回は、直流電源装置の製品仕様を決定する上で必要不可欠な要素である「周波数」について、ご説明したいと思います。
直流電源装置
まずは、「直流電源装置」について簡単にご説明しますと…
直流電源装置とは?
通常時は負荷に直流電力を供給しながら蓄電池を充電し、常用電源が停電するなどの非常時には、蓄電池より負荷に直流電力を供給するといったバックアップ電源設備になります。
次に、直流電源装置を構成する上で、お客様の設置環境となる交流入力側の「相数、電圧、周波数」に製品仕様を適合させていくことが必要となります。ここで、重要となるのが「周波数の違い」になります。
実際の仕様例を挙げますと、次の赤枠で囲った部分のように、周波数には「50Hz」と「60Hz」が存在しています。
周波数
それでは、「周波数」について簡単にご説明しますと…
周波数とは?
波形上の同じ変化を1秒間に繰り返す回数のことです。
周期とは?
1回の変化、すなわち1サイクルを完了するのに要する時間のことです。
周期T〔s〕と周波数f〔Hz〕の関係は次式のように表されます。
※50Hzとは、1秒間に上図斜線の波形が50個あるということです。
50Hzの周期は、1/50=0.02秒(= 20ms)になります。
周波数 分布図
一般的には、日本では静岡県の富士川と新潟県の糸魚川あたりを境として、東側は50Hz、西側は60Hzが送電されております。
余談ですが、日本には何故50Hzと60Hzが混在しているのかというと、明治時代、東京電燈(現在の東京電力)が「ドイツから50Hzの発電機を輸入」し、大阪電燈(現在の関西電力)は「アメリカから60Hzの発電機を輸入」し、そのまま東日本・西日本に分かれて周波数が普及してしまったからだそうです。うーん、何とも言い難い歴史ですが…。
また、ちょうど境界線にあたる地域では、周波数が混在している場合がありますので製品仕様を確定していく上で、注意が必要となります。
周波数 混在地域(50Hz/60Hz)…長野県、静岡県
参考程度ですが、弊社の信越営業所がある長野県について「50Hz地区位置図」を掲載しておきます。
※周波数混在地域にかかわらず、工場や大口需要家などでは、ユーザー側で周波数変換設備を設けていることがあります。
当然のことですが、直流電源装置の製品仕様と異なる周波数を交流入力してしまうと、交流入力異常による運転停止だけではなく、故障の原因にもなりかねません。
ちなみに、「産業用製品」だけでなく、一般的な「家電製品」でも周波数の違いにより、「使えなくなる」や「性能が変わる」といった影響が出てしまう場合もありますので、注意が必要となります。
「お客様の設置環境が不明な場合」や「大丈夫かな?と不安が生じた場合」は、お気軽にご相談ください。
最後に
弊社は『GSユアサ特約店』であり、尚且つ『蓄電池設備整備資格者』を数多く有しております。
蓄電池設備の販売・施工・メンテナンスのみならず、GSユアサの製品力と弊社技術力を集結してお客様のニーズに適合した電源システムをご提案させて頂きます。
どんなことでも結構です。蓄電池設備についてのご相談をお待ちしております。
お問合せは・・・東亜電機工業株式会社へ
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この記事はTECS事業部が執筆しました。