電気的な操作で中継する重要部品のひとつ「リレー」

電装品の設計・開発
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こんにちは。私はP&D事業部営業部営業課 入社3年目のMです。

今回の記事では、弊社の主力製品である「はたらくくるま」の電装品の中でも、中継の役割をするために必要不可欠な「リレー」の重要性に着目、その役割や種類について私が学んだことを記します。

きっかけは、リレーという単語を業務中の会話で普段からよく耳にしていたことでした。リレーはとても重要な部品で、どのお客様でも使用していることは知っていたのですが、どのような部品なのかというと・・・自分で説明できるほどの知識が無かった為、1から学ぶ事にしました。

人や物が動かす『スイッチ』と電気で操作する『リレー』


「リレー」は以前の記事でも記した「スイッチ」と役割は似ています。両者の違いは、「スイッチ」が機械的な操作である一方「リレー」は電気的な操作である点です。スイッチは人間の手や足、物体によってON/OFFを切り替えるのに対して、リレーは電気をかける(電圧を印加する)ことによってON/OFFを切り替えます。

例えば照明の「スイッチ」であれば、人が指先を使ってカチカチとオン/オフを切り替えます。このような操作を「機械的」といいます。目に見える操作なのでわかりやすいですね。以前学んだように、この機械的な操作によって、回路を流れる電流の流れが切り替わります。

ではリレーの電気的な操作っていったい何なんでしょう?電気をかけることで接点を動かす?どうやって?そこで登場したのが『磁石のちから』でした。小学校だったか中学校の理科の授業で実験した電磁石を使ってリレーが動いていることを初めて知り、子供の頃に習っていた授業って大事なものなんだな~と実感しました。

リレーの内部は『コイル』と呼ばれる部分と『接点』と呼ばれる部分に分かれています。『コイル』は鉄の棒の周りに細い銅線をぐるぐると巻いたものです。この銅線に電流を流すと鉄の棒が磁力を帯び、磁石に変身します。(これが電磁石)この磁力を使って金属製の接点を引っ張ったり離したりしてON/OFFするのが「電気的」な操作というものです。

リレーの動作原理を知っても一見スイッチの用途とあまり変わらないように思えます。

そこで、リレーの用途は様々ありますが、スイッチでは出来ない、リレーの主な使用用途を紹介します。

小さな電流で、大きな電流をオン/オフする

例えば車のエンジンをかける際、運転席の手元にあるキースイッチで大きな電流が必要なセルモーター(スタータモーター)を動かす必要があります。でも、バッテリーの近くにあるセルモーターから電流容量の多い太い電線をキースイッチまで引き込んでくるのはあまりにも面倒でコストもかかると思いませんか?・・・そんな時にリレーを使う事で、キースイッチ側には小電流の回路(コイル)、モーター側には大電流の回路を組むことができ、その中継役となってくれます。

たくさんのリレーを組合せて色々な動作をさせる

モーメンタリースイッチは、スイッチの操作をしている間だけ負荷がONし続けるものですが、リレーを使った回路を組むことにより、スイッチを離しても負荷をONにし続けることができます。(これを自己保持回路と呼ぶそうです)

想像してみて下さい、部屋の電気や車のエンジンスタートボタンなど、モーメンタリースイッチが多く採用されています。

当社にもたくさんのリレーを使った基板や制御ボックスを作っています。私はまだどんな機能を持った製品かは理解できていませんが、将来はこのような製品についても理解を深めて様々な提案をできるような営業マンになりたいと思います。

有接点リレーと無接点リレー

リレーにはその構造から2種類に分けることができます。

上記でも述べたようにコイルの磁力で接点をON/OFFさせるものを「有接点リレー」または「メカニカルリレー」と言います。

それに対して有接点リレーのような機械的な接点を持たず、半導体や電子部品で構成された基板が内蔵されているものを「無接点リレー」と言います。無接点リレーはこれらの電子回路の働きで電子的にON/OFFさせます。無接点リレーは機械的な動きが存在しない為、寿命は非常に長いですがコストは高いというメリットとデメリットがあります。

今回リレーの仕組み、種類、使用用途を学び、弊社で製作しているキースイッチのアッセン品などにリレーがついている理由やリレーに繋がっている電線が流す電流によって太さを変えている理由が分かりました。

リレーはまだまだ奥が深い為、今後も引き続き学んでいきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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この記事はP&D事業部が執筆しました。

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