2023.05.17
【抵抗器】とは?簡単な電気回路を組んでみました
こんにちは。私はP&D事業部営業部営業課 入社4年目のMです。
今まで電気の基礎知識や部品の用途等を学んできましたが、今回は実践として簡単な回路を組み、合わせて抵抗器の役割や用途についても学ぶことにしました。
抵抗器とは?
まず初めに抵抗器とは何か?
言葉の意味で何となく想像できると思いますが、抵抗器とは「電流を抑制するもの(電気を流れにくくするもの)」です。
実際に抵抗器の役割を学ぶ為に、簡単な回路を組み実験をしましたので紹介します。
今回、許容電流が20mAまでのLED(発光ダイオード)を点ける為に、電源電圧を12Vに設定し回路を組みました。
許容電流は20mAですが、安全の為、10mAに設定して抵抗の値を求めました。
ここで、中学生時代に皆さん学んであろうオームの法則が登場します。
V = R × I
電圧 = 抵抗 × 電流
実際私もこの法則について忘れていましたが、公式に当てはめて計算します。
今回電圧は12Vですが、LEDの順方向電圧が2Vの為、順方向電圧を引かなければいけません。
12V-2V=10V これで今回公式に当てはめる電圧と流したい電流が揃いました。あとは当てはめるだけです。
10V=〇×10mA → 10÷0.01(A)=1000Ω(1KΩ)となります。
これで必要な抵抗器のスペックを求めることが出来ました。
今回2KΩの抵抗器を付けたため、10V÷2000Ω=0.005A(5mA)となります。
次に、抵抗値を1KΩにするとどうなるか回路を組んでみました。
写真では伝わりにくいですが、抵抗値を2KΩ→1KΩに下げることにより、電流が5mA→10mAに増えLEDの光が明るくなりました。
直列回路と並列回路
次に、「直列回路」と「並列回路」で回路を組んでみました。
言葉の通り上記のように直列に、2KΩの抵抗を2つ繋ぎました。
これを直列回路といい、2KΩ+2KΩ抵抗値が4KΩとなり、流れる電流が2.5mAとなります。
言葉の通り上記のように並列に、2KΩの抵抗を2つ繋ぎました。
これを並列回路といい、抵抗が2個の並列回路の場合、「和文の積」という公式を使います。
上記に当てはめて計算します。
R=2KΩ×2KΩ/2KΩ+2KΩ
R=4KΩ/4KΩ
R=1KΩ
これで抵抗値が1KΩとなることが分かりました。
流れる電流は10mAとなる為、先程の直列回路よりLEDの光が明るくなります。
抵抗器の大切な役割を実感
実験の最後に先輩から言われて、抵抗器を使わずにLEDに直接電源を接続してみました。
すると・・・なんと!点灯しませんでした。それどころか、元通りに抵抗器を繋げても点灯しなくなってしまいました!!
これは「抵抗器を繋がなかったことで、LEDに許容電流(20mA)を超える電流が流れたため、一瞬でLEDが破壊されたんだよ・・・」という説明を受けました。
なるほど。抵抗器は、明るさを調整するだけではなくLEDが壊れるのを防いでいるのですね。実際に壊してみてよくわかりました。
今回、実際に簡単な回路を組みながら抵抗器について勉強しましたが、実験をする事で、より分かり易く身に付きやすいと実感できました。
これから、簡単な実験や何か実際に電気知識を要する物を製作をしてみようと考えておりますので、今後も是非ご注目下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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この記事はP&D事業部が執筆しました。