2022.12.06
浄化槽用のハイブリッド電源 脱炭素化へ向けての実証試験へ
皆さん浄化槽というものをご存じでしょうか。
普段は目につきませんが、どんな施設にもそれは配備されており、
日常生活で生じた汚水を微生物の働きによって分解し放流する役割をもっております。
現在、この浄化槽設備が世界的なカーボンニュートラルの影響と
環境省の「浄化槽システムの脱炭素化推進事業」の補助金によって、
最新の高効率機器への改修や先進的省エネ型浄化槽へと交換されてきております。
その補助金事業では、再エネ設備(太陽光発電・蓄電池等)の導入に対して、
補助金が優先採択されている現状があります。
■一般社団法人 全国浄化槽団体連合会 HP参照
https://www.zenjohren.or.jp/decarbon.html
そんな中、石川県の浄化槽メーカーである「アムズ」様より、
再エネ設備に関する相談を受けました。
今回試験的に浄化槽設備に再エネ設備を導入して、
今後補助金と絡めて販売展開していきたいとの方針でしたので
そのお手伝いをさせてい頂くことになりました。
新たなラインナップの構築ということもあり、
金沢市の「新製品開発・改良促進事業」の補助金を利用して開発することにしました。
■金沢市 HP参照
https://www4.city.kanazawa.lg.jp/soshikikarasagasu/shokogyoshinkoka/gyomuannai/1/6/6588.html
浄化槽は常に「ばっ気槽」というところにブロワポンプで24時間空気を送っており、
それよって汚泥内の菌を活性させることで、汚濁物質を除去しております。
今回はこのブロワポンプに対して、太陽光と蓄電池の併用を目指しました。
システムは独陸電源製品を取り揃えている「電菱」様のハイブリッド電源システムを採用し、
日中太陽光が発電時にはそこからインバータを介してポンプへ給電
日没後は電気を蓄えた蓄電池から放電を行い、蓄電池残量が無くなった際には
商用電源より給電できるようなシステムを構築しました。
上記システムを自立盤に収めるために、
弊社P&D事業部の開発課への協力も仰いで、無事今年の9月に設備が完成しました。
現在本製品は、某市某公園の浄化槽設備の一帯を間借りして、
2022年10月~2023年10月までの1年間、試験運用を実施中です。
本ブログではその結果をまた報告させていただきます。
この実証実験は、蓄電池や太陽光発電の技術・知見に加えて、
自前で製品開発・製造ができる部門を持つ当社の強みと
浄化槽メーカーである「アムズ」様という全く違う分野との協力もあって、実現しました。
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一度東亜電機工業へお声がけ下さい。お客様のニーズに適合し、
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この記事はTECS事業部が執筆しました。